【茨城再見聞】見どころは、名工の技と地域の思い 21日~ 山車飾る彫刻展(潮来)
彫刻を前に語り合う関係者。一番右が兼原さん

茨城再見聞

 潮来市の5丁目区は、このほど地域の山車を新調したのに合わせて、山車を飾る彫刻の展覧会を11月21日から、同市潮来の「津軽河岸あと広場『石の蔵』」で開く。23日まで。山車は、潮来祇園祭礼などで披露される地域の顔で宝だ。

 彫刻を制作したのは、2017年に現代の名工の表彰を受けた静岡県の伊藤章晴さん(69)。彫刻は、日本書記などに記された物語を表現した全28作品。それぞれの大きさは幅1㍍前後で、山車の運行時以外は、取り外して保管される。今展でもテーブルなどに置かれた形で展示される。5丁目区区長の兼原利治さん(65)は、「彫刻を間近で見られる貴重な機会」と話す。

 同区は、20年ほど前から山車を新調する検討を続けてきたが、当初は伊藤さんのような時代を代表する彫刻家に依頼する考えはなかった。予定が変わったのは、新調が決まり、住民から協力金を募ったところ、予想を超える金額が集まったことから。「地区の心意気が完成させた山車」と兼原さん。

 入場無料。開場は午前10時~午後3時。石の蔵☎︎0299・94・2800。

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