常陸太田市天下野町の竜神大吊橋(おおつりばし)では、周囲に広がる竜神峡の紅葉に合わせた「竜神峡紅葉まつり」(同市観光物産協会、同市主催)が11月30日まで開かれている。
見頃のピークは過ぎたが、渓谷の紅葉絵巻はまだつづく。渓谷というキャンバスは広く長く、そこに根を張る樹種は多彩だからだ。
橋を管理する水府振興公社支配人の植田笑子さんは、「毎日のように景色が変わり、秋の深まりとともに変化の仕方も変わっていく。巨大なスクリーンで長編映画を見ているよう」と話す。
峡谷の紅葉を手軽に楽しむには、橋の上から眺めるのがいい。同橋は、竜神川をせき止めた竜神ダムの上に架けられていて、長さは375m。橋の上の立ち位置によっても景色がかわる。橋の対岸からダムの岸に降りて、遊歩道を歩けば、遠方の紅葉と、間近にある紅葉を一緒に楽しめる。遊歩道の長さは約1・3km。アップダウンがあり、ゆっくりと歩いて1時間半ほど。
県道33号から竜神大吊橋の駐車場までの山道約1kmにも、モミジやカエデが点在している。竜神大吊橋☎0294・87・0375。