通常であれば人影が減る冬の大洗サンビーチ(大洗町)に、近年は“リフレクション”を目当てにやってくる家族連れやカップルなどが多い。リフレクションは、反射などを意味する英語だ。
反射する場所は、ぬれた砂浜。特に、満潮が干潮に移り変わる場面で条件が整い、そこに立つ人や空なども映して、幻想的な空間をつくり出す。夏でも同じ現象が起きるが、人が多いと反射の様子が確認しにくい。
浅瀬が広がる同ビーチは、全国的にみても条件がいいという。
リフレクションがつくりだす絶景の地として一番有名なのは、南米ボリビアのウユニ塩湖。湖全体の高低差が50cmという湖で、雨期に湖が広がると、広大な空が上下に広がる状態になる。
同町は、2017年頃から同ビーチをリフレクションビーチとしてPRしている。町の風景などを被写体にした写真コンテストで、作例に挙げたのが始まりだとされる。
近年は、同ビーチと駐車場などにそれを告げる看板を立てたり、大洗観光協会のホームページには、干満の時間などから計算したリフレクションの好タイミングをカレンダー形式で紹介したりしている。
記念写真の撮影を目的に訪ねる人も多く、ウエディングドレス姿の人も珍しくない。この時期は、年賀状用の撮影に来る人もいる。
つくば市の吉田光一さん(36)は、家族4人で、楽しんでいた。前日は涸沼自然公園でキャンプ。昼食を目的に大洗にやってきて、砂浜に降り立った。
実は、一家は、4月に吉田さんの転勤で熊本県から転居したばかり。「今は、休みのたびに、茨城のいいところ探しをしている。ここも最高。長男は、興奮してTシャツと半ズボンになっちゃった」と吉田さん。
同観光協会のホームページはこちら。