常陸太田市の掛札久美子さんは、そば打ちの大会で優勝した経験を持つ。新そばが出回るこの時期は、そばを打つのに加えて、そばがきを作るのも楽しみという。
「人を感動させられるようなそばを打つのが目標」と、掛札さん
「そばを食べたいと思ったとき、打つとなると40分以上はかかるけれど、そばがきなら、5分とかからず作れる」と掛札さん。「しかも、そば粉10割。そばのおいしさが手軽に満喫できます」
材料は、そばがき1人前分で、そば粉50㌘、水120cc。フライパンは、テフロン加工がしてあるものを使うといい。
作り方は簡単だ。
①火にかける前のフライパンに、そば粉と水の全量を入れて、へらを使ってよく合わせる。そば粉の固まりがあれば、つぶす。「ここでしっかりそば粉と水を合わせることがポイントです」
②フライパンを火にかける。最初は強火にして、そば粉をへらでよく混ぜる
③まもなくとろみが出てくるので(写真A)、そこで弱火にする。そば粉は、空気を入れながらよくこねる
写真A
④そば粉がひとかたまりになったら完成(写真B)。
写真B
掛札さんは、熱々のそば粉のかたまりを2つに分け、葉っぱの形にして、水で濡らしたしゃもじで模様をつけた。調味料は、わさびじょうゆや、めんつゆなど、好みで。おしるこに入れるのもおすすめという。
掛札さんは、そばの愛好会「いばらき蕎麦(そば)の会」の事務局を務めている。そば打ち歴は19年。始めたきっかけは、同会で働き始めたこと。そばよりうどん派だったが、「みなさんとっても楽しそうにそばを打っていて、私もやってみたくなって」。自宅の1部屋をそば打ち部屋にして、腕を磨いている。
同市は、全国に知られるブランドそば「常陸秋そば」の名産地。「常陸秋そばのそばは、食感がふわふわ、もちもちで、甘みもある。そのおいしさは、手軽なそばがきでも味わえる。ぜひ作ってみて」