大子町小生瀬の柳下喜夫さん(75)と満里子さん(70)夫婦は、ツル性の多年草「オカワカメ」を栽培して9年。地元では生産者が少ない珍種だが、出荷先の直売所では、口コミでファンが増えてきた。
オカワカメは、葉を加熱するとヌメリが出てワカメのような食感になることが名前の由来で、ビタミン、ミネラルが豊富。おひたしやてんぷら、みそ汁などにして食べる。
栽培を始めたのは、ホームセンターで苗を見つけ、食べたらおいしかったことがきっかけ。直売所への出荷もすぐに始めたが、「最初はなかなか売れませんでした」と、満里子さん。
グラウンドゴルフ仲間などに試食してもらい、徐々に評判に。今では、直売所に行くと、「今日はオカワカメはないの?」と聞かれるほどになった。
定年後の楽しみにと、夫婦で農業を始めて約20年。毎年1つか2つ珍しい野菜を栽培するのが楽しむ秘けつといい、「料理も食卓も楽しくなる」と2人。
収穫は9月頃までの予定だが、天候などによって出荷できない日もある。販売は、同町の農産物直売所「だいご味らんど」の本店と道の駅店(道の駅だいご内)で。