日立市十王町の矢吹裕さん(73)はこのほど、自宅前の田んぼに、子どもをモチーフにした“動くかかし”を取り付けた=写真。
脇に設置したソーラーパネルが電源で、モーター、タイマーなどの組み合わせで、自動で手足を動かす。手から延びたロープは、田んぼの中央近くにつり下げた空き缶の束につながっている。手を動かす度にぶつかって音が鳴る仕組み。矢吹さんは、「鳥避け効果は抜群」と自信満々。
矢吹さんは元電機メーカーのエンジニア。退職して、家の田んぼ仕事を担当するようになって以来、エンジニア時代に培った技術を生かして毎年のようにユニークなかかしを作っている。昨年は成人女性がモチーフ。田んぼの中に立ち、定期的に顔を振った。
今年は、親類の子どもにも知恵を借りて、洋服ももらったという。「かかしには、親類の名前をもらってアキトという名を付けたんだ」と矢吹さん。