近代日本を代表する洋画家で、水戸ゆかりの辻永(つじひさし)の展覧会「辻永 ふたつの顔を持つ画家―油彩と植物画―」が10月25日から、同市千波町の県近代美術館で開かれる。
辻永(1884~1974年)は、広島で生まれ、生後ほどなく水戸に移った。画業の初期に、自宅で飼っていたヤギをモチーフにした油彩画で評価を得た。滞欧を経て、帰国後は、日本各地の風景を描き、大正~昭和の洋画壇で活躍した。一方、少年時代から草花を愛し、生涯に2万枚以上の植物画を描いた。
今展は、展覧会などへの出品作を中心とする油彩画約50点と、発表目的ではなく、自身の楽しみや心の慰めとして描いた植物画約60点を展示。“ふたつの顔”を持つ辻の本質に迫る。
会期は12月11日まで。入場料一般730円、70歳以上360円など。月曜休館。同館ホームページで、「日時指定WEB( ウェブ)整理券」(無料)を取得した人が優先入場できる。同館☎︎029・243・5111。