「たらし」と駄菓子と笑顔がそろう 憩 いこい のサロン~ 縁(茨城・日立市)
駄菓子販売スペースで、たらしとみつだんごを持つ渡邊さん

茨城再見聞

 日立市久慈町の一見、個人宅に見える建物の前に、「久慈浜たらし」「久慈浜みつだんご」の文字が書かれた手描きの看板が目立つ。ここは、軽食、駄菓子などを販売する交流スペース「憩のサロン~縁」。代表の渡邊伊津子さん(67)が、自宅を使って営業している。営業日は、木、土曜のみだ。

 たらしとみつだんごは、大洗町から日立市周辺の沿岸部で幼少期を過ごした多くの中高年が懐かしむ軽食。それぞれ、小麦粉を原材料にした鉄板焼き。たらしはお好み焼きに似ている。みつだんごは、団子状だ。地域や店により個性があり、呼び名が違うこともある。みつだんごは、「あべかわ」と呼ぶ地域も広い。同スペースで提供するのは、たらしは久慈浜仕立てで、みつだんごは大洗仕立てだという。

 渡邊さんは大洗町出身で、久慈町に嫁入りして長い。子育てや仕事の傍らで、さまざまな地域活性化活動に熱中してきた。同店を開いて約3年。「ここは、私の人生の集大成のように感じている」と渡邊さん。

 駄菓子の販売スペースは畳敷き。居心地がいいのか、1時間以上過ごしていく小学生もいる。傍らでは、たらし目当ての年配者のおしゃべりがとまらない。

 

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