極早生の米作りスタート 一番星の生産農家
種籾(もみ)を持つ宮本さんと、妻の尚美さん、孫の鈴木湊人君。種籾は、土を敷いたトレーの上にまかれる

茨城再見聞

 県が研究開発した極早生(わせ)品種の米「一番星」の米作りが、今年もスタートを切った。潮来市福島の生産農家、宮本勝美(かつよし)さん(63)宅でも種まきを終え、豊作を祈願する「種まき祝い」を家庭内で行った。

 一番星の生産農家の願いは、夏の盆前に収穫を終えて、「親族の集まりで、おいしい新米を食べてもらうこと」と宮本さん。これからは、稲の成長具合とカレンダーを見比べながらの毎日。昨年は、梅雨寒が続いて肝を冷やしたが、何とか間に合った。「今年はスムーズに進んでくれることを願うよ」と宮本さん。

 種まき祝いは、同市周辺の米農家では、古くから行われている習慣で、種まきの初日の作業後に、小さな食事会などを開くのが一般的だという。

 一番星は、広く知られる早生品種「あきたこまち」に代わる品種として誕生。栽培地は同市が中心。食べては、大きな粒と豊かな風味が特徴。栽培では、あきたこまちより、3~5日ほど早く収穫できるという。「たかが3日という人もいるけれど、私たちにとってはとても大きなこと」と宮本さん。

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