高萩市の花貫渓谷が、緑の美しい時期を迎えている。渓谷を流れる花貫川の周辺に、イロハモミジやコナラ、ブナなどの木々が自然林をつくっていて、清流と緑が折り重なった景色が続く。青葉の色は、新緑の淡い緑色から深い緑色まで、さまざまだ。
地元の観光ボランティアガイドグループ「高萩ふるさと案内人の会」に、おすすめの歩き方を聞いた。
まずは、渓谷のほぼ中央部にある木製のつり橋「汐見滝吊(つ)り橋」へ。橋の入り口には、木々の枝がせり出し、緑のトンネルをつくる。橋の上に立つと、「風もよく通って、すがすがしいです」と、会長の石平光さん(83)。
橋を往復したら、下に下りてみよう。木漏れ日の優しさと、川の水の清涼感を感じられる。川の岩についたこけの緑も鮮やかだ。
吊り橋からさらに上流の小滝沢キャンプ場にかけての通称「紅葉並木」は今、「緑の並木」だ。「時間と体力に余裕があれば、歩いてみて」と、石さん。
雨に降られる日が多いが、「濡れてしっとりとした青葉も、つややかできれい。この時期ならではの魅力ですね」と、副会長の佐川都美子さん(73)。