園芸が趣味のひたちなか市東石川の鴨志田達夫さん(86)はこのほど、自宅庭の五葉松に「雪吊(つ)り」を施した。
雪吊りは、湿った雪が降る北陸地方で発達した造園技術で、雪囲いともいう。縄と庭木の枝などをつなぎ、雪の重さで枝が折れるのを防ぐ。
雪吊りを施した庭木は、美しいことでも知られ、石川県金沢市の日本庭園、兼六園の雪吊りは全国的に有名。
鴨志田さんは、図書館に通うなどして、独学で雪吊りの設置方法を習得した。幹に沿うように立てた柱は高さ4m。枝に渡した縄は30本。縄は、子どものころに見よう見まねで覚えた技術で手作りしたという。
雪吊りが近所の話題にもなって気をよくした鴨志田さんは、「来年は、高さを上げて挑戦したい」と話している。