行方警察署・新宮駐在所勤務の石神幸征(こうせい)さん(30)は、2012年から5年間、サッカーJ2・水戸ホーリーホックで活躍した元プロサッカー選手。警察官になって3年。ピッチで培った体力と、ファンに愛された人懐っこい笑顔は健在だ。
石神さんは、静岡県生まれ。サッカーの名門・藤枝東高校から筑波大に進学、水戸ホーリーホックではディフェンダーとして活躍した。その後はJ3・ガイナーレ鳥取に移籍し、17年に現役を引退した。
14年には右足首を手術するなど、大学時代以降はけがに悩まされた石神さん。「苦しかった分、自分やチームへの声援が心に響いて、本当に力をもらったんです」。警察官の道を志したのは、「自分を支えてくれた茨城の人たちに、警察官として地域の安全を守ることで恩返ししたい」という思いからだ。
同駐在所の勤務は、今年3月から。一番大切にしていることは、住民の声に耳を傾けること。地域住民と協力して“チーム”になって住みよい街をつくるために、「パトロールなどを通して自分の顔を覚えてもらい、気軽に話しかけてもらえる関係をつくりたい」。
やりがいは、「パトロールのおかげで、安心して暮らせるよ」と、声をかけられること。「言葉だけでなく、表情などから気持ちが伝わってきて、よし、これからも頑張るぞと思えます」と石神さん。