
水戸市姫子の和菓子店「五條製菓」は今月から、「栗蒸し羊羹(ようかん)」の販売を始めた。例年、お盆が近づくと、「今年はいつから?」との問い合わせが入る。「今年も喜んでもらえるようにと、気合が入ります」と、同店の宮脇圧旨(あつし)さん(59)。
栗は、笠間市産の生のむき栗を仕入れる。釜で煮た後、蜜に漬けて糖分を浸透させて、栗本来の風味を引き出している。
栗を、ようかんの上に乗せるスタイルにしたのは20年ほど前から。以前は、ようかんの中に入れていたが、「栗入りなのかどうか、見た目ではわからない」という客の声を受けた。表面の栗が黄金色に輝き、一目で秋を感じられる一品になった。
笠間市で10月に開かれる栗のイベント「かさま新栗まつり」でも販売する。イベント期間中は睡眠時間を削ってようかんを作るが、「おいしいとの笑顔がうれしくて」と、宮脇さん。
栗蒸しようかんの店頭価格は1棹1470円、1切れ490円。販売は年末頃まで。火曜定休。同店☎029・252・2317。