大子町では、同町産の桃「奥久慈桃」が7月中旬から、本格的な収穫シーズンに入る。同町池田の菊池桃園では、今年は例年より早く、6月後半から、わせの品種の収穫を開始。これから8月中旬まで、「ふくえくぼ」「あかつき」「まどか」「川中島」など、18ほどの品種が次々に色づく。
園主で、JA常陸大子町果樹園芸部会部会長の菊池敏行さん(63)は、父親から桃園を引き継いで約20年。収穫期を迎えた品種は、1週間以内にもぎとらないと甘さが抜けてしまうという。当分の間は、次々に熟する桃との競争が続くが、「おいしいと喜ばれるのが、何よりのご褒美ですね」と笑顔だ。作業は、夜明けと同時に始まる。
奥久慈桃は、市場には出荷しないため、ぎりぎりまで樹上で熟しているのが特徴。同部会には約20人が所属。自慢の桃は、各農園で直売するほか、一部町内の直売所などで販売している。
問い合わせは、菊池桃園☎︎0295・72・3902(直売と電話対応は午後から)、JA常陸大子営農経済センター☎︎0295・72・1191。