
5月11日は母の日。常陸太田市内田町の大内園芸の温室では、定番のプレゼント、カーネーションの鉢植えづくりがピークを迎えている。栽培する鉢植えは1万個近い。
「年に一度の大切な贈り物。ありがとうの気持ちが伝わるように、愛情込めて育てています」とは、同園の大内広明さん(45)。
栽培しているカーネーションは約30品種。
毎年新品種を栽培していて、今年の新顔は、「カシスムーア」「メープルシフォン」「ポメロン」「ピーチキャンドル」の4種。 メープルシフォンは、ピンクとオレンジ色の間のような華やかな花色。ポメロンは、花のピンク色が徐々に薄くなっていくという変化も楽しめる。ケーキのようなおいしそうな名前も魅力だ。昨年行われた第46回県花の展覧会で県知事賞を受賞した「エクレア」もある。
栽培のこだわりは、一鉢一鉢手で水やりをすること。水やりの都度、「元気に咲いてね」と祈りを込めるという。太陽の光にたっぷり当てると丈夫に育つといい、大内さんは麦わら帽子をかぶり、汗を流しながら作業する。
自身も母の日には、温室で育てたカーネーションやクレマチスなどを、大きな鉢に寄せ植えして贈っている。「ありがとう」と伝えるのは照れくさいため、玄関先に置いておくだけという。「感謝の気持ち、花が伝えてくれているはず」
直売は5月から。同園芸☎080・1296・9636。