災害の被災地に元気を届けようと、大子町立だいご小学校(清水洋太郎校長)の1~4年生がこのほど、災害復旧作業に使われる土のう袋に、メッセージや絵を描いた。
土のう袋は被災地で、廃棄物を詰めるなどに使われる。回収されるまでは、道ばたに積み重ねられることが多く、被災地の人たちの目に付きやすい。児童が描いたメッセージは、「頑張れ」「笑顔」など。絵は、動物やキャラクター、満開の桜などだ。
取り組みのきっかけは、4年生が総合的な学習の時間に「防災」について学んだこと。学ぶ過程で、那珂市の佐々木典明さん(64)が、メッセージ入りの土のう袋を被災地に送る活動をしていることを知り、佐々木さんの活動への協力を申し出た。
佐々木さんは、2015年の関東・東北豪雨による水害以降、各地の被災地にメッセージ入りの土のう袋を送っている。
佐々木さんは、常総市の水害の現場で被災者が、土のう袋のメッセージを眺めて涙をこぼしたことなどを紹介。「最後は捨てられてしまう袋だが、思いを伝えることはできる」などと話し、「災害を自分ごとととらえて書いてみて」と、アドバイスした。
1月に起こった能登半島地震の被災者のことを思って書いたという4年生の石井結菜さん(10)と、石井新菜さん(同)は、「悲しいことが多いと思うけれど、頑張ってとの気持ちを込めた」と話していた。