鹿嶋市平井の障害者就労継続支援B型事業所「鹿嶋市総合福祉センターどんぐりリハウス」が出品する同市のふるさと納税返礼品が好評だ。最初の出品だった9月分は、瞬く間に受注数の上限に達し、10月分も品薄状態。同所の所長の堀内敬王さん(46)は、「ありがたいこと。利用者も、みなさんの期待を感じて、喜んでいる」と話している。
返礼品の内容は、マドレーヌ10個(ハチミツ味とココア味の各5個)、クッキー3袋(ごま、チョコチップ、ココア)、刺し子布巾2セット(1セット2枚入り)。寄付価格は1万円だ。
同所の利用者は、一般企業での就労が困難な人たち。同所で、パン、野菜、陶器作りなどに励んでいる。作業に対して工賃が支払われるが、販路が限定されることなどから、支払い額が少ないのが悩みの種。
ふるさと納税返礼品への出品は、悩みの解決策の一つとして今年4月から準備を重ねてきた。
出品する品には、職員と利用者らで、「鹿嶋市の地域色を感じられること」というテーマを設定した。セットの内容の多くは、以前から製造販売していたものだが、マドレーヌのハチミツ味は、テーマに沿って新たに開発した。同市内で養蜂に取り組む人たちの協力を得た。同施設の内野明日香さん(39)は、「鹿嶋のハチミツが香るマドレーヌにしようと、知恵をしぼってレシピを仕上げた」と話している。
ふるさと納税の寄附申し込みは、インターネット上のふるさと納税ポータルサイトから。問い合わせは、市ふるさと納税戦略室☎0299・82・2911。
なお、同事業所は10月22日、同市のカシマサッカースタジアム周辺で開かれる「第30回鹿嶋まつり」にブースを構えて、利用者が製作した品などを販売する。販売する品には、返礼品の内容も含まれる。同まつりは21日も行われる。