常陸太田市新宿町の県立太田西山高校(谷津勉校長)の3年生5人が、8月に東京で行われる通称・そば打ち甲子園「第12回全国高校生そば打ち選手権大会」の団体の部に初出場する。5人は、地元のそば愛好団体「いばらき蕎麦(そば)の会」のメンバーを講師に、粉にまみれながら練習を続けている。
大会は、東京の日本麺類業団体連合会が、日本の伝統食であるそばの食文化の継承を目的に開いているもの。
競技は、二八そばを作り、仕上がりや手際の良さを競うもの。二八そばは、そば粉8割、割り粉2割の割合で打つそば。審査項目は、「こね」「練り」「のし」「切り」のほか、衛生面、片付けの具合も含まれる。
同市はそばの産地。同校は、市常陸秋そば協議会から同大会への出場の打診を受けて、参加希望者を募り、昨年10月から練習を始めた。5人ともそば打ちをするのは初めてだった。
7月6日の練習では、大会と同じ制限時間40分に合わせてそばを打った。黙々と作業する生徒たちを、講師3人が見回りながら、「生地の厚みは2㍉を目指して」「体重をのせてこねて」などと丁寧にアドバイスした。
「みんな一生懸命。ずいぶん上達しました」とは、講師の1人、根本凱晟さん(77)。鈴木佑奈さん(17)は、「熱心に教えてくれる。家族も応援してくれているので、頑張りたい」と力を込めた。