打ち明けてくれることに感謝 ひきこもりなど支援する小林さん(茨城・鉾田)
月例会のチラシを持つ小林さん

 鉾田市札の小林幸弘さん(73)は、ひきこもりや不登校の子どもや若者と、その家族を支援しようという会「ひきこもり・不登校/つながり・考える鹿行の会」の代表者。毎月1回、同市の中央公民館で開く月例会の対象は、ひきこもりと不登校の当事者と家族、支援者など。「共に悩み、苦しむ時間もあるが、心の奥のとても純粋な部分で人と関わることができることに感謝している」と小林さん。

 元小学校教諭で、現役時代は東京で暮らした。

 同市へ移転したのは、2012年。田舎暮らしを楽しむためだったが、数年で「どこか、物足りなさを感じた」。

 子どもたちの成長を支援したいという思いは、移転後も持ち続けていて、水戸市総合教育研究所の心の教室相談員として、同市の中学校で、生徒に向き合っていた。 

 教諭ではない立場で学校に通うようになって見えてきたのは、生徒1人1人の悩みの違い。小林さんは、「教諭時代は、クラス全体を見守ることを最優先していて、気付けないことが多かった。恥ずかしいし、申し訳なかったとも思う」と話す。

 そうした思いが募って5年前、「ひきこもり・不登校/つながり・考える鹿行の会」を立ち上げた。

 月例会の参加者は、小林さんらスタッフのほかに数人。こまかなルールはなく、参加するそれぞれが理解し合うことを目的にしている。

 小林さんが大切に思っていることの1つが、当事者の自己肯定感を高めることだという。

 「当事者の心が休まる環境をつくってあげることが第一歩。親と子の関係性を見直すことも大切に思う」

 月例会は毎月第3日曜の午後1時半~4時に開催。参加費200円(当事者は無料)。要事前連絡。小林さん☎︎080・3277・2002。

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