ガルパン 縁(ゆかり)の3代目 地域に愛される大判焼き「甘太郎」に新店主
かっぽう着姿がトレードマークの内田さん

 半世紀以上の歴史がある大洗町磯浜町の大判焼きの店「甘太郎」が昨年12月、新しい店主の下でスタートを切った。新店主は、小美玉市の内田真さん(39)で、3代目となる。内田さんは、先代、先々代とも血縁はなく、同町を舞台にしたアニメ「ガールズ&パンツァー」(ガルパン)のファンであることを縁に、のれんを継いだ。

 初代の先々代は、那珂市から通っていた保坂四郎さん。90歳過ぎまで50年以上店に立った。町では「甘太郎さん」と呼ばれ、店とともに愛された。保坂さんが亡くなり、保坂さんの家族が店を続けた後、店の大家の女性が2代目として引き継いだ。

 2代目は、7年ほど営業し、ガルパンファンにも愛されたが、家族の介護のため、昨年6月にやむなく閉店することに。

 閉店を前に、SNSを通じて「3代目募集」の告知をしたのは、町内でリサイクルショップを営む壱岐(いき)一さん(45)。2代目から店を借りるなど世話になっていた壱岐さん。2代目家族の「店の看板を残したい」との思いを知り、協力した。

 同町での起業を考えていた内田さんは、すぐに応募した。募集条件では、新店舗の業態は必ずしも大判焼きの店である必要はなかったが、内田さんは、「愛された店を守りたいと」、3代目として引き継いだ。

 レシピは、2代目から教わった。さらに、県内の大判焼きの店を食べ歩くなどして味を研究。小学生の頃から菓子作りが趣味で、甘いものを食べるのも大好きだった内田さんだが、失敗作を食べ過ぎて、見るのも嫌になったこともあったと笑う。

 種類は、現在は「おぐら」(100円)と「クリーム」(150円)が定番で、季節限定が1種類。同店のツイッターのフォロワー限定の裏メニューで、カレー味の「辛(から)太郎」を販売する日もある。

 営業は、火、木曜を除く午前11時~午後5時頃で、売り切れ次第終了。不定休あり。

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