鉾田市大竹の遠峰知子さん(74)が、このほど東京で行われた書の全国審査会「第44回国際書画展」で、公募に応じた出品者の中では最高賞の文部科学大臣賞を受賞した。出展作品は、全国から600点以上。受賞作は、1月31日までは東京・港区の国立新美術館に展示され、今後は関西地区などを巡る。中国の唐の時代の詩を、力強い筆致で書き上げたものだ。
遠峰さんは、元小中学校教諭。50代の頃、同じく小中学校教諭だった夫の功さん(71)と、「一緒に生涯楽しめる趣味を持とう」と書を始めた。当時から指導を受けているのは、同市の梶山利治さん。
教諭を退いてからは、午前と午後に数時間ずつ、書の練習に励むのが習慣。午前中は居間のテーブルの上で小さな作品を、午後は別室で大作に挑む。特別な用事がない限り、2人で書道用紙を並べる。
文部科学大臣賞受賞の知らせは、稽古の場で、梶山さんから聞いた。
「驚いて頭の中が真っ白になった。梶山先生のほか、一緒に稽古をしてくれるみなさんと、夫にも本当に感謝しています」と知子さん。