日立市十王町友部東の洋品店、山貴の店舗シャッターにこのほど、十王町の活性化を願う“シャッターアート”が完成した。
幅約10mの絵画作品。十王ダムから流れ出した十王川が、川尻海岸に至る様子をメインに、元気な若者の姿、同市が誘致を目指すパンダも描かれている。同店は、十王駅前にあり、駅のホームからも見える。
完成のきっかけは、同店が外装塗装を終えたこと。同店主の小野夕起江さん(70)は、長年にわたって、「店のシャッターをキャンバスして街を盛り上げることはできないか」という願いを持っていた。県立日立北高美術部に呼びかけると快諾を得た。小野さんは、「思い切って、お声かけしてみてよかった」。同部顧問の伊藤芳昌さん(62)も「とてもありがたい話」と喜んだ。
同校は、同店から歩いて行ける距離。同店は、同校の制服を取り扱っているなど、つながりは深かった。
制作作業は、真夏の日差しの下で3日間にわたって行われた。同部部長の土井優麻さん(2年)は、「絵を描くのが大好きな私たちにとって、うれしいことばかり。こんな大きな絵を、地域のために、みんなで描けた。楽しかったなあ」と振り返った。