カツの原点は洋裁学校? そば店「ともえ川」の「カツそば」(茨城・水戸市)
「冷やしカツ」を持つ店主の山本文男さん

  水戸市見川のそば店「ともえ川」のメニューに、「カツそば」がある。天ぷらそばの天ぷらのように、そばの上にとんかつが乗るもので、今の季節は、「冷やしカツ」もある。それぞれご飯がついて1100円だ。

 同店の女将、山本きよみさん(74)は、「『珍しいね』という人もいるけど、私たちは慣れっこだからね。天そばほどは出ないけど、人気だよ」と少し自慢げ。

 メニューに加えたのは、今の場所に店を出した40年前。それより前に、水戸駅南で営業していたころは、「こんなものを食べる時代じゃなかった」ときよみさん。その頃に出たのは、盛りそばばかりだった。

 メニューに加えた理由は忘れてしまったというが、「もしかして」というのは、独身時代のエピソード。

 きよみさんが通った洋裁学校の学生食堂で、かけそばが20円で売っていた。そして、「コロッケが確か5円だった。それを合わせて食べるのが最高のごちそうだったの」。

 客に出すなら、コロッケよりカツだと思ったのかもしれないという。

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