お米の包みの意味は? さはら小の6年生が保護者に感謝のサプライズ(茨城・大子町)
教室で笑顔をそろえた卒業生(前列)と、米を抱えた保護者(後列)、担任の鈴木健斗教諭(前列一番左)

 大子町立さはら小学校(児童数18人)の今年度の卒業生3人が、自分が生まれた時の体重と同じ重さの米を、それぞれの保護者にプレゼントした。出生時の体重を実感して、親子で成長の喜びを感じてもらおうというサプライズ企画。米を受け取った保護者たちは、わが子のように優しく抱いて、ほほ笑んだ。

 米のサプライズプレゼントは、校長の相田清美さんが発案。きっかけは、自身の子どもの結婚式に出席したこと。相田さんは式で、子どもの出生時の体重と同じ重さの人形や米俵をプレゼントされ、「こんな重さだったんだなあと、あらためて命の重さを感じました」と振り返る。

 「子どもの小学校卒業は、家族にとって一区切りとなる出来事だから」と、職員一同が賛同した。

 米は子どもたちが学校の水田で育てたもち米。体重分を袋に入れて、ラッピングをして、赤ちゃんのおくるみのようにタオルを巻いて仕上げた。

 プレゼントしたのは、卒業式の第2部。3人は、保護者への感謝を込めた手紙を読んだ後、手紙と一緒に手渡した。

 3147gの米を手渡した鈴木理斗君(12)は、「自分の生まれた時の重さを知ったのは初めて。結構重い」と、笑顔。

 涙ながらに受け取った母親の怜見さん(38)は、「こんなにずっしり重かったんだなあ。6年間、大きく成長してくれた。ありがとうという気持ちでいっぱいです」と、話した。

 

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