笠間市の愛宕山に伝わる天狗伝説の魅力を、「歴史講話」「語り」「アニメーション」の3つの手法で解説する催し「岩間山の天狗伝説」がこのほど、同市上郷の市岩間体験学習館で開かれ、15人が参加した。
岩間山は愛宕山の旧称。企画したのは、天狗への興味は高校時代からという市内のピアニスト小林萌里さん(31)と、地元の民話を調べて約10年の陶芸家の高橋協子さん(50)。2人は、「愛宕山の天狗伝説の魅力を新たな切り口で紹介し、広く知ってもらうきっかけに」と、催しを開いた。
語りでは、天狗にまつわる新しい伝え話「天狗になった少年」を披露した。同作は、高橋さんが文献を当たり、郷土史家などの協力を得て調べた内容をもとにしたもの。天狗になるための修行をした少年・寅吉が主人公。寅吉の晩年のことも描いた点が、これまでの伝え話にはない点だという。
アニメーションは、東京の音楽家でグラフィックデザイナーの大柴拓さん(35)が、「天狗になった少年」の物語を、音楽も交えた約8分間の楽しい作品に仕上げて上映した。
6月19日は、笠間地域交流センターともべで「友部公演」を開く。公演は午後2時半と、同6時からの2回。定員あり。入場料一般当日2000円(予約は1500円)、中学生以下無料。予約、問い合わせは、同所☎︎0296・71・6637。