
常陸大宮市辰ノ口の辰ノ口親水公園にある長さ約1.3kmの桜堤は、菜の花との共演が魅力だ。サクラは、淡紅色のソメイヨシノと、濃いピンク色のセンダイヤが計約130本。その木の下約300mに渡って菜の花が咲く。
サクラは、1996年の同園開園に合わせて植栽された。菜の花を栽培するようになったのは、その後何年かたってから。桜堤をもっと盛り上げようと、同公園の職員らで栽培することにした。
現在、菜の花の栽培を担当しているのは、同公園ふるさと館館長の野澤豊さん(76)、同公園の古徳章さん(76)、佐川薫さん(72)の3人。
最大の“任務”は、「サクラの開花時期に、菜の花の開花を合わせること」。
種をまくのは9月上旬。トラクターで土をならして、肥料をやり、もう一度トラクターを走らせてから、種を手でまく。「種まき機を使ったこともあるんだけど、手でまいた方がきれいに咲くんだ」と、古徳さん。数年に一度は牛ふんを混ぜるなど、土作りも続けている。「草取りも手を抜かないよ」と、佐川さん。
「毎年のこととはいえ、花が咲いてくれるまでは、気が気じゃないんだ」とは、野澤さん。
同公園では4月6日まで、「ひたち大宮辰ノ口さくら祭り」が開催中。期間中の午後6時~8時は、ライトアップを実施。3月29日午後7時から30分間は、花火大会が開かれる。今年は新企画として、河川敷の竹林に、竹あかりのオブジェを展示したイベント「ドラゴンバンブー常陸大宮」も開催中(入場は有料)。
問い合わせは、同市商工観光課☎0295・52・1111。