
大相撲の春巡業「鹿行鉾田場所」(同実行委員会など主催)が、鉾田市当間の鉾田総合公園体育館で開かれ、約2600人が来場した。
多くの来場者が注目したのは、大関大の里関と元大関の幕内高安関。大の里関が阿見町の二所ノ関部屋に所属し、高安関が土浦市出身であること、また、2人が春場所で、優勝決定戦にもつれこむ熱戦を展開したことも思い入れを強くした。
両力士の周囲には、常に人だかりができ、取組で共に勝利すると、歓声が上がった。
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会場で両力士に熱い視線を送っていた相撲ファンにインタビューした。
斉藤凜華さん(20)。前日のつくば場所にも行ったという熱心な相撲ファン。
「大の里関の優しいところにひかれる。昨日のつくば場所では、サインの要望にとても優しく応えてくれた」
箕輪好洋さん(79、鉾田)と河野恋太朗さん(16、同)。祖父と孫で来場。2人とも高安関の大ファン。
「いつも、もう一歩というところまでいって、悔しい思いを重ねている。腰を完治させて、もう一花咲かせて」
長峰叶真君(9)。ちびっこ相撲に参加して、高安関にけいこをつけてもらった。
「高安関は、おとうさんよりずっと大きかった。おなかに思いっきりぶつかったんだけど、少しやわらかかったかな」
鈴木信也さん(81、笠間)と登志子さん(80、同)。夫婦で来場。
「大の里は強い上に、礼儀正しいところがすばらしい。若手力士にタオルを借りて戻すときに、きちんとたたんでいたよ」
佐野栄子さん(神栖)。7月の名古屋場所に観戦に行くという大相撲ファン。
「高安関に頑張ってほしい。先日の優勝決定戦では、ついつい大声を上げてしまった」
石田正一さん(71、鉾田)。一人でじっくりと観戦。
「大の里関は、優しい人柄がすばらしい。だけど、次の一歩を進めるには、怖いほどの厳しさを身につける必要があるのかもしれない。豊昇龍を見ているとそう思う」
堀井善吉さん(78、鉾田)と荘司恒夫さん(75、水戸)。友だち同士誘い合わせて来場。
「高安関は、家族のような気持ちで応援している。大の里関には早く横綱になってもらって、私たちの楽しみを増やしてほしい」
飯岡教子さん(43、鉾田)、鬼沢康明さん(41、同)、零君(9、同)。飯岡さんと康明さんはきょうだい。康明さんと零君は親子。飯岡さんと康明さんは、二人の祖父から、相撲の楽しさを教わったという。
「相撲好きが順調に遺伝しています」