ドアの先はステンド画廊 コロナ禍の中、「1人でも楽しもうと」と“開店”(茨城・水戸市)
色とりどりのステンドグラス作品と掛札さん

  ステンドグラスの作品作りを趣味にして18年ほどという水戸市の掛札良子さん(74)は、自宅の玄関で、家族や知り合い向けに“個展”を開催中。「玄関をギャラリーにすれば、気軽に見てもらえる。いいアイデアでしょう?」と、掛札さん。なお、一般の見学は受け付けていない。

 展示は、ランプや壁掛けなど約20点。始めたのは昨年から。きっかけは、通っているステンドグラス教室の仲間との作品展開催が、コロナ禍でできなくなったこと。作品展を目標にしてきたため、がっかりしたが、「それなら、1人でやってみようか」と、考えた。

 掛札さんは元高校の音楽教諭。ピアノを弾いたり、歌ったりすることが好きだが、「歌も音楽も、形には残らないんです」。家族や友人に、手作りの品をプレゼントしたいという思いが、長年、胸にあったという。

 ステンドグラスは、その思いをかなえてくれた。「ステンドグラスの魅力は、心を込めて手作りしたものが残ること」と声を弾ませる。

 「家族は素通りですが…」と笑う掛札さん。宅配便の人が来た時などは、思わず作品の説明をしてしまうことも。

 「作品を見てもらえると、制作の励みになる。今後も展示を楽しみます」

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