北茨城市華川町小豆畑(あずはた)の高原に立つ体験施設「ガラス工房シリカ」脇の「福寿草園」で、フクジュソウの花が咲き始めた。前日に雪が降った1月26日の朝は、黄色の小さな花たちの周囲の残雪が、風情を足した。
フクジュソウは、キンポウゲ科の多年草で、春一番に咲くことで知られる別名“春告げ花”。同園は広さ約1000平方㍍で、花の数は約500株。標高350㍍の高台にあり、太平洋を望む眺望も魅力。
同施設によると、25年ほど前に職員らが苗を植栽したのが園の始まりという。園の存在は広く知られていて、例年1月になると、春の訪れを心待ちにする人たちから、開花の問い合わせが数多く入る。
市内の写真店「JフォトサンQ」が拠点の写真愛好会「ひらかた写楽会」は、同園での撮影会が早春の恒例。会長の鈴木清貴さん(71)は、「冬の気配が色濃い高台で、けなげに咲く姿に励まされます」。
今年の見頃は2月中旬までの見込みという。