「逆さ筑波」の季節が到来 水田にくっきり(茨城・筑波山周辺)
筑波山の稜線(りょうせん)や中継塔などが水田にくっきりと映る逆さ筑波(つくば市菅間で4月30日に撮影、肥田さん提供)

 筑波山の周辺で通称、「逆さ筑波」が見られる季節になった。

 逆さ筑波とは、筑波山周辺の田んぼに張られた水の水面に、筑波山が逆さまになって映り込む様子を指す。植えられた苗が水面を覆う6月中旬までの期間限定の景観だ。逆さ筑波と、その先にそびえたつ筑波山を一緒に写し込んだ写真は、写真展やSNSの投稿でも注目を集める。

 つくば市神郡で木材店を営む肥田芳宣さん(61)も、逆さ筑波の撮影を楽しんでいる一人。始めて11年になる。

 健康を意識してウオーキングを始めたことがきっかけだった。コースは、車で日常的に通っている道だったが、心に映る景色は全然違った。「大きな筑波山の下に、もう一つ筑波山があったとは・・・」

 何の気なしにSNSに投稿したところ、大きな反響があったことも楽しみを膨らませた。「私というより、地元の風景に『いいね』をもらえたことがとってもうれしくて」

 肥田さんお気に入りは、つくば市杉木地区からの眺め。4月下旬、山裾まで広がる水田とヤエザクラの並木の先に、逆さ筑波と本物の筑波山がみえる。嵐の翌日には、田んぼにヤエザクラの花いかだが現れる。

 

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