大子町立さはら小学校(相田清美校長、児童数18人)の子どもたちは、稲を種から育てることに挑戦している。先日は、田植えを前に、講師役の地元農家の白井涼輔さん(24)と、苗の生育状況を確認。高さ15cmほどに伸びた苗に、「元気に育ってね」と声をかけた。
稲は、白井さんが地元酒造から依頼を受けた酒米用の稲の一部。品種は「日本晴」。60cm×30cmの箱に、それぞれが種もみをまいて土をかけた。白井さんがあずかって苗に育てた。
白井さんは、苗を確認しながら、種からも病気が出ること、土のかぶせ方によって苗の生育状況に差が出ることなどを話し、「苗の色や根っこの様子も、よく観察して」とアドバイスした。
同小学校では、野菜やもち米作りは恒例で行っているが、稲の種まきをするのは初めて。「種まきから体験してみたい」と考えていたところ、同校の卒業生でもある白井さんが協力を申し出た。
6年生の藤田芽衣さん(11)は、「種から病気が出ることを知って、驚いた。苗が元気に育ってくれたらうれしい」と話していた。
田植えには、東海村の中学生にも参加してもらい、秋に収穫後、酒造に納める予定だ。