歩いて額田再発見 住民グループがマップを製作、配布(茨城・那珂市)
散策マップを持つ中島さん(左)と宮崎さん(右)

 那珂市の額田地区の活性化を願う地域住民のグループ、額田地区まちづくり委員会は、同地区の散策に便利な「額田散策マップ」(B4サイズ)を製作し、無料で配布している。散策ルート2つを、イラスト地図で紹介しているほか、おすすめの飲食店や小売店を紹介するコーナーもある。

 散策ルートの1つは、同市額田南郷の額田コミュニティ広場を発着地点にした約3㌔の「額田城跡散策ルート」。額田城は、鎌倉時代中期に築城され、戦国時代の末期まで続いた規模の大きな平山城。堀や土塁の跡が、今も分かりやすく残る。県外からの城跡ファンも訪ねて来るという。

 もう一つは、JR水郡線額田駅を発着地点にした約9㌔の「旧宿場歴史散策ルート」。地区内に点在する寺社仏閣を巡るものだ。寺社仏閣はそれぞれ、佐竹氏や水戸徳川家に由来し、見どころが多い。旧宿場歴史散策ルートは、ルート内の8か所に案内看板が設置されている。

 委員会の一員で、散策マップをはじめとした活性化プロジェクトの中心メンバー、宮崎洋一さん(72)は、「額田を未来につなぐことが目的」と話す。昔ながらの風物の魅力を再発見できる形で紹介することで、それが実現できると考えているという。委員長の中島英男さん(69)は、「活動を通して、私たち自身も地域の魅力を再発見している」と話す。

 2人が、2つのルートの中で、今の時期に「訪ねてほしい」というのは、旧宿場歴史散策ルートに含まれる阿弥陀寺(額田南郷)。親鸞(しんらん)聖人ゆかりの寺の境内に、樹齢300年を超えるシダレサクラが咲くからだ。間もなく見頃を迎えるという。

 配布場所は上菅谷駅、同市立図書館、公民館など。

 

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