気の早いスイカが出荷間近 アグリニューウインズ(茨城・神栖市)
成長するスイカを持つ飯田さん(4月4日撮影)

茨城再見聞
 神栖市柳川の農業法人「アグリニューウインズ」で間もなく、スイカの出荷が始まる。真っ赤で、シャリシャリとした歯ごたえが特徴の大玉スイカ。甘さも自慢だ。

 スイカを栽培しているのはビニールハウス2棟。出荷が早いのは、希少価値を高めようという狙いがあるが、「私たち以上に気が早い人がいて、4月に入ったころから、『出荷はまだか』の問い合わせがある」と、同法人の飯田等さん(56)は笑う。

 同市柳川を含む旧波崎地区の水はけの良い砂地は、スイカ栽培に向いている。1960年代には、40軒のスイカ農家があり、同地区産のスイカは、「鹿島砂丘スイカ」のブランド名で流通した。68年のピークには、年間4356トンを出荷した。当時の収穫期は6月で、元スイカ農家で当時を知る久永起代枝さん(69)は、「スイカを山積みにしたトラックは、初夏の風物詩だった」と振り返る。

 今では、同法人が、同地区の唯一のスイカ農家。スイカ農家が減ったのは主に、重労働のせいだという。同法人が出荷を続けるのには、「地域の貴重な味覚を守っていきたい」という願いもある。

 販売は数量限定。同法人直売所ウインズベース0479・46・5771で。

 

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう