「自宅に眠っている1枚が貴重な資料になる。ぜひご協力を」−。北茨城市立図書館は、同市内で撮影された古い写真の提供を呼びかけている。写真や資料を通して、市の歴史を後世に伝えようという事業の一環。募集は8月31日まで。
同事業の名称は、「北茨城市デジタルアーカイブ事業」。寄せられた写真は、データ化して記録・保存。「北茨城市デジタルアーカイブ」として、インターネットの公開資料として使用する。
同館が同事業を始めたのは昨年。2011年の東日本大震災では、津波などで個人宅の写真や資料も被災した。家の代替わりで、処分されることも多い。「市の歴史を残すことも図書館の役割だと考えた」と、館長の宇梶裕子さん。
募集は、受け付け期間を設けて行っていて、今回が2回目。前回は、市内の33人から、明治時代以降の約1500枚が寄せられた。同館職員とボランティア6人が1枚1枚丁寧に記録・保存し、そのうちの約700枚を同館のホームページの同アーカイブのコーナーに公開した。
今回は特に、大津・平潟地区、旧磯原商店街(区画整理前の磯原地区)、炭礦(たんこう)関連、中郷駅周辺、学校・公共施設、東日本大震災・災害関係などを募集している。写真は、プリントされたA4サイズ以下のもの。ネガフィルム等は取り扱いできない。デジタル処理後、後日返却する。
「写真にまつわる思い出なども、お聞かせください」と、館長補佐の菊池由理さん。
問い合わせは、同館0293・42・1451へ。