鉾田市汲上の長田純一さん(70)はこのほど、視覚に障害があっても楽しめるゲームを考案し、「みんなに楽しんでほしい」と呼びかけている。
ゲームは、音声が録音できるボタンを使って行う。犬のトレーニング用に市販されているものが、サイズを含めてぴったりで、インターネットなどで簡単に入手できるという。
題して「音による神経衰弱」。用意するボタンは20個前後。神経衰弱のトランプの番号に当たるのが音の種類。「犬の鳴き声」「雷の音」など、自由に選んだ複数の音を、それぞれ2つのボタンに録音して、あとはトランプの神経衰弱と同じように記憶を頼りに探し当てる。セットになる音がない「ジョーカー」のボタンも1つつくる。同じ音を見つけたら「正解」となり、そのボタンを外していく。
長田さんは2年前にも、「手さぐり四目並べ」という視覚障害者が楽しめるゲームを考案している。
長田さんが視覚障害者用のゲームを作り始めたのは6年ほど前から。ミュージシャンとして演奏活動した30代の頃、障害者と交流する機会があり、何か役に立ちたいとの思いを温めていた。
1作目のゲーム「手さぐり四目並べ」は、近所の仲間の協力で手作りし、全国の盲学校などに約500セットを寄贈した。市のふるさと返礼品にも選ばれている。