神栖市の大工で版画家の國府田仁彌(じんや)さん(66)の作品展「巨木巡礼」が、水戸市三の丸の常陽芸文センター芸文ギャラリーで開かれている。
國府田さんは、家業の大工を継いだが、版画家の棟方志功の作品や生き方に憧れて、志功に近づきたい一心で木版画や水彩画、油彩画など、さまざまな表現を学んだ。
木版画にしぼって制作するようになり、約30年前からは巨木をテーマにしている。常陸大宮市特産の西ノ内和紙を使い、画面いっぱいに枝をはわせて大木をすり出すのが國府田さん流。作品の裏面から彩色する日本画の技法・裏彩色なども施し、大木の力強さや生命力を表現している。
作品展は前後期制で、前期が4月25日まで、後期が4月28日から5月30日まで。展示は前期10点、後期9点。日展、白日会展出品作品を中心に展示する。月曜休館。同センター☎︎029・231・6611。