材木店が組子のこま販売  技術をつなごうと2社が協力
組子のこまを持つ大崎真弓さん

 城里町上入野の製材加工「大崎材木店」は、「組子のこま」を販売している。組子は、主に建具や家具の飾りに使われる木製の細工で、幾何学的な模様に代表される。組子のこまは、一見してこまには見えないが、持ち手をもって回すと、スムーズに回る。

 こまづくりの始まりは、帳簿をつけていた同材木店の大崎真弓さん(60)が、組子向けの材木の取り扱いが激減していることに気づいたこと。「このままでは、文化が失われてしまうとあわててしまってね」と大崎さん。こまに目を向けたのは、組子を子どもたちの手に届けたかったから。

 設計と加工を担当したのは、ひたちなか市の「馬場先木工所」の馬場先貞之さん。馬場先さんのことは取引先から紹介された。相談を受けた馬場先さんは、「さすがに組子でこまを作った経験はなかったけれど、話を聞いてわくわくしたよ」。

 2人で相談を重ねて試行錯誤し、販売に至るには1年をかけた。「木の材質を変えたり、重りを足してみたり。いろいろ勉強になりました」と2人。

 こまは、直径10センチ前後で6種類ある。値段は、1個1万1550円から。問い合わせは、大崎材木店☎029・288・3535へ。

 

 

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Xでフォローしよう