２０１９年に閉店した弁当店のからあげを、地元の名物グルメにしようというプロジェクトが、神栖市とのコラボ企画で進行している。弁当店は、同市深芝南で営業した「マサキヤ」。からあげは、ニンニクとショウガの風味が特徴で、地元で長く愛されていた。
プロジェクトの旗振り役は、同市ＰＲ大使で、吉本茨城県住みます芸人のオスペンギンの２人。メンバーの山中崇敬さん（４３）は、同市出身。店が実家の近くにあり、からあげ弁当はもの心ついた頃から食べていた。「１人で買いに行くと、おにぎりを追加でつけてくれたこともあった。思い出は尽きません」。愛知県出身のもう１人のメンバー、でれすけさん（３９）は、山中さんに勧められて初めて食べた時、「今まで食べたからあげの中で一番うまい」と驚いた。
２人は、マサキヤの関係者に連絡を取り、からあげを再現。昨年から、同市内のイベントなどで販売している。これまでの販売数は７７６食。通算１０００食を達成したら、市の「懐かしのグルメ」に認定されることが決まっている。次回の出店イベントは、３０日に同市木崎のかみす防災アリーナで開かれる「神飯（かみめし）フェス」だ。
プロジェクトのアイデアは３年ほど前に芽を出した。２人は所属事務所で、真剣に活動案を練っていた。「おなかがすいてきたこともあって、マサキヤのからあげを思い出した」と山中さん。関係者とやりとりする中で、「みなさんの味へのこだわりと、地域を思う気持ちを知り、背筋が伸びる思い。大きな励みにもなっている」と２人。
神飯フェスでは、２５０食限定で販売予定。１０００食目の購入者には、２人との写真撮影などのプレゼントもある。販売は午前１１時～。からあげは１食４個入り６００円で販売する。
