世界的に活躍したデザイナー、アートディレクターの石岡瑛子(1938~2012年)の作品展「石岡瑛子Iデザイン」が4月27日から、水戸市千波町の県近代美術館で開かれる。東京を拠点に活動していた1960~80年代の仕事を中心に、約500点を展示する。
石岡は、東京都出身。東京芸術大学卒業後、資生堂に入社し、宣伝部で広告を手がけた。当時の広告で主流だった人形のような美人のイメージを覆して自由な意志を持つ女性像を打ち出し、社会現象になった。70年からはフリーのデザイナーとしてパルコや角川書店の広告を担当した。
アメリカに拠点を移した後は、映画「ドラキュラ」の衣装デザイン(アカデミー賞受賞)、ジャズのトランペット奏者マイルス・デイビスのアルバムジャケットデザイン(グラミー賞受賞)を担当するなど、幅広く活躍した。
展示は5幕構成。第1、2幕では、資生堂、パルコでの仕事を中心に紹介。4幕では、フリーになって以降力を入れたブックデザインの仕事を紹介する。
4月27日午後2時からは、講演会「石岡瑛子の『I』をめぐって」(講師は、同展監修者で編集者、作家の河尻亨一さん、定員250人、申し込み不要、参加無料)が行われる。
会期は7月7日まで。入館料一般1000円、70歳以上500円ほか。月曜と5月7日は休館(4月29日、5月6日は開館)。