水戸藩士で水戸学の学者の藤田東湖の書や書簡から、東湖の人間的魅力に迫ろうという企画展「ふじたたけき 徳川斉昭のブレーン藤田東湖の魅力に迫る」が、大洗町幕末と明治の博物館(大洗町磯浜町)で開かれている。11月21日まで。
東湖は、水戸藩9代藩主の徳川斉昭を支え、藩政改革を推進、尊王攘夷運動に大きな影響を与えた。50歳で、安政江戸大地震で圧死した。東湖は号で、名前はたけき。
展示は、同館所蔵品を中心にした67点。漢詩「墨水謫居中之作」は注目の展示の一つ。江戸水戸藩下屋敷に幽閉されながらも、衰えない気概を詠んだもので、直筆の書。独特の風格を持つ筆跡も見どころ。「東湖流」と呼ばれ、人気がある。土佐藩主山内容堂、西郷隆盛など、交流した人物の書なども展示している。
入館料一般500円など。水曜休館。午前9時~午後5時(入館は同4時半まで)。同館☎029・267・2276。