文化財の保存、修理において、多くの功績があった新納忠之介(1869~1954)をテーマにした企画展「天心が託した国宝の未来―新納忠之介、仏像修理への道」が12月9日から、北茨城市大津町の県天心記念五浦美術館で開かれる。来年2月12日まで。
新納忠之介(にいろちゅうのすけ)は、東京美術学校卒。1898(明治31)年、岡倉天心が創設した日本美術院に参加。天心の強い勧めを受けて、文化財の保存、修理に生涯をささげた。新納が確立した現状維持を基本とする仏像修理法は、今日まで引き継がれている。
展示は、修理図面、研究ノート、書簡などの新納旧蔵の資料のほか、新納が模刻した仏像、彫刻作品など。
入館料は一般320円、70歳以上160円など。月曜と12月29日~1月1日、1月9日は休館(1月8日、2月12日は開館)。同館☎0293・46・5311。