神栖市の音楽教室に通う小学6年生、菅生(すごう)萌歌さん(須田小)と、鵜月(うづき)利帆さん(太田小)が、8月2日に横浜市で開かれたピアノコンクール全国大会の連弾部門に出場した。
全国大会は初挑戦。息を合わせた演奏をしようと、猛練習に加えて、直前にキャンプをして絆を深めた。入賞はならなかったが、「練習してきたことをすべて出せた」と、笑顔だ。
出場した大会は、「第56回カワイピアノコンクール全国大会」(カワイ音楽コンクール委員会主催)。小・中学生以上を対象にしたコンクールでは国内最大級の規模で、全国大会入賞者からは多数のピアニストを輩出しているという。
2人は、昨年12月に行われた地区予選会、今年4月の東関東地区本選会で最優秀賞を獲得し、全国大会出場を決めた。
連弾は、1つのピアノを2人以上で弾くもの。高音部を弾く人と低音部を弾く人の2パートに分かれて演奏する。
2人がペアを組んだのは3年前。音楽教室講師の岩谷由紀子さんがすすめた。「個性が違うので、新しいメロディーが生まれると思った」と、岩谷さん。普段は大人しいが、うまく弾けないと泣いてしまうこともあるほど、負けず嫌いの面も持つ2人。「一緒に演奏することで、それぞれの力が引き出されるはず」とも考えた。
教室での練習に加えて、菅生さんは夜に2~3時間、鵜月さんは朝に1時間ピアノに向かう練習の虫でもある。「2人で演奏すると、1人では出会えない音が広がって楽しい」と、鵜月さん。岩谷さんの思惑通り、ぐんぐん腕を上げた。
キャンプは、全国大会を控えた7月、2人と岩谷さんで、プチ合宿として行った。仲はいいが、それほど会話が多くない2人に、「心の距離を縮めて、何でも言い合える仲になってほしくて」と、岩谷さん。
水鉄砲をして全身びしょぬれになったり、絵でしりとりをして大笑いしたり。教室では見せない顔を見せ合って、「以前よりもおしゃべりが増えました」と、菅生さん。
今後の目標は、「全国大会に、2人でもう一度出場すること。頑張ります」と、2人。