古寺に映えるモミジ 見頃は11月下旬~12月初旬 長勝寺(茨城・潮来市)
かやぶきの本堂(写真奥)を彩る長勝寺のモミジ(鹿嶋市の秋田晴夫さんが2019年に撮影)

 潮来市潮来の長勝寺(ちょうしょうじ)は、枝振りのよいモミジが、かやぶきの仏殿や鐘楼に映える。モミジは仏殿の東側に10本ほどあり、最盛期には、木々が赤い日傘を開いたように美しい。
 紅葉の見頃の時期は、年々遅くなっている。同寺で生まれ育った住職の谷明生さん(54)によると、20年前の10月下旬に撮影した写真に、同寺のモミジが真っ赤に色づいた様子が写っているという。
 当時は、朝は霜柱が立つほど寒かった記憶があるといい、「20年間で気候がずいぶん変わりましたね」と、谷さん。
 近年の見頃の時期は、11月下旬から12月初旬。全体が真っ赤に色づく年はまれで、一部に緑が残ったり、茶色くなってしまったり。12月に入ると、風や雨などの影響で、一気に葉が散ってしまうこともあるという。
 鹿嶋市の秋田晴夫さん(76)は、四季折々に同寺に撮影に通って18年ほどになる。「買い物がてらに色づきの様子を見に行くことも。静けさのある空間にあるモミジが、何ともいえずいい雰囲気なんです」と話す。

 同寺は、1185年の創建。一重入母屋(ひとえいりもや)造りのかやぶき屋根の本堂(県有形文化財)、鎌倉時代の名鐘「銅鐘」(国重要文化財)など、境内には歴史ある建造物が並ぶ。場所は、JR鹿島線の潮来駅から徒歩で約15分。

 

 

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