挑戦14回、ついに名人 そば打ち愛好家の掛札久美子さん(茨城・常陸太田市)
「名人だなんて、夢のよう」と喜ぶ掛札さん

 常陸太田市の掛札久美子さんが、昨年11月に福井県で開かれた「全日本素人そば打ち名人大会」で、第28代名人に輝いた。

 同大会は、全国の予選会を勝ち抜いた愛好家が名人位を競うもの。28回大会には、予選会に420人が参加し、51人が本大会に進んだ。

 名人は同大会の最高位で、女性では史上6人目。掛札さんは、名人の“称号”を獲得したことになる。

 掛札さんは、同大会には14回目の出場だった。

「そば打ちは、難しいから楽しい」

 掛札さんがそば打ちを始めたのは、30代の時。常陸太田市が拠点のそばの愛好会「いばらき蕎麦(そば)の会」の事務局員になったのがきっかけだ。それまではそばよりうどん派だったが、「そば打ちをしている様子が、楽しそうで、かっこよくて」。

 どんどん夢中になったのは、そば打ちの難しさのせいもあった。「同じように打っても、毎回仕上がりが違う。次こそ上手に打ちたい、という繰り返しです」

 打ったそばを食べてくれる家族や近所の人たちなどの笑顔も励み。「おいしかったよ、ごちそうさまと言ってもらえると、次はもっとおいしく打とうと頑張れる。たくさん応援してもらいました」

 「名人だなんて夢のよう」と話す掛札さん。同愛好会では、毎週水曜に一般向けのそば打ち講習会を行っていて、掛札さんは指導者も務めている。

 「そば打ちを通して、そばの楽しさ、おいしさを伝えたい。これからも練習です」

 

 

 

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