水戸市を拠点に活動する現代美術家中﨑透さんの大規模個展「中﨑透 フィクション・トラベラー」が、同市五軒町の水戸芸術館で開かれている。来年1月29日まで。
中﨑さんは1976年同市生まれ。武蔵野美術大学大学院造形研究科博士後期課程満期単位取得退学。言葉やイメージといった共通認識の中に生じる「ズレ」をテーマに、多様な作品を制作している。
展示は、看板をモチーフにした代表作のインスタレーション(展示空間を含めて作品とみなす手法のこと)作品「看板屋なかざき」や、絵画、立体作品など。
注目は、水戸や同館をテーマにした最新作。中﨑さんは近年、インタビューなどをもとに独自の視点から物語を構成し、文学的なインスタレーションを制作していて、同作もその一つ。水戸と同館をめぐる「もう一つの物語」を浮かび上がらせたという。
また、「看板屋なかざき」の作品の公開制作も行っている。
入場料一般900円、高校生以下と70歳以上は無料。月曜と年末年始は休館(1月9日は開館し、10日は休館)。同館☎︎029・227・8111。