

鹿嶋市荒井にある鹿島臨海鉄道大洗鹿島線の鹿島大野駅前は、春になると景色が一変する。
同駅のとんがり屋根の駅舎の形は、ヨットの帆を張るために甲板に立てる帆柱(ほばしら)をイメージしたもの。駅舎の横には桜が2本植えられていて、満開になると、ピンク色の大きな帆を張っているかのようにも見える。
同駅は1985年3月に開業した無人駅。帆柱は、近くにある鹿島灘と北浦から連想したようだ。その形のユニークさが評価されて、99年には、関東の駅百選に選定された。
桜はいつ植えられたのかわからないが、開業時であれば41年前になる。高さはそれぞれ15メートルほど。横幅は2本合わせると50メートルはありそうだ。
大きく、華やかな桜だが、開花時であっても周囲に人けは少ない。
近所に住むアマチュアカメラマンの秋田晴夫さん(77)も、この桜の存在に気づいたのは数年前だという。「桜があるのは知っていたけれど、こんなに大きくなっていたとは、気がつかなかった」と、秋田さん。「心静かに桜と向き合えるところも気に入っています」




