
城里町の加藤忠道さん(90)が、地元にある大好きな山、鶏足山(けいそくさん、標高430・5メートル)を撮影した映像で、映像コンクールの最高位、特賞に輝いた。コンクールは県や映像茨城協会などの主催で、60回目。県内のアマチュアビデオマン20人が出品した。
タイトルは「鶏足山への思い」。時間は約10分。内容は、グループや個人で取り組んだ16年間に及ぶ保全活動をまとめたものだ。加藤さんはナレーションも担当している。
加藤さんは、もとはスチールカメラが趣味だった。仲間と保全活動を始めた頃、活動紹介の動画を、町のコミュニティーセンターで披露してほしいと依頼があったことで、ビデオカメラも持つようになった。
撮影するたびに発見があり、鶏足山への愛情が深まっていったという。冬の天気のいい日は、富士山が望めた。登山者と会話するたびに、「いい山だね」とほめてくれた。「地元の山をほめられるのはうれしくて」と、加藤さん。
鶏足山の魅力は、「低山なのに眺望がすてきで、登山者もみんな朗らか。大好きな山」と、加藤さん。
映像の撮影以外にも、鶏足山をテーマに取り組んだことは多い。登山コースを紹介したガイドマップや、四季折々の山の写真をのせたポスターも作った。
2013年には、「鶏足山ぢぃ」の名前で動画投稿サイト「ユーチューブ」のチャンネルを開設。鶏足山の魅力を紹介した動画などを公開している。今回の受賞作も今後、同チャンネルで公開予定だ。
「鶏足山のおかげで、人生が豊かになった。特賞に恥じないように、これからも楽しく撮影したい」と、加藤さん。





