地域の文化を支えて40周年 鹿嶋市立中央図書館(茨城・鹿嶋市)
書棚の前でお気に入りの本を持つ図書館スタッフ

 鹿嶋市立中央図書館は、10月に開館40周年を迎える。10月1日からの図書館まつりでは、同館誕生の背景や、時代の変化を受けて変わっていった様子などを伝える特別展示もある。

 同館の開館は、地域の人口増と、それにともなう児童数の増加などを受けて決まった。当時は、近くに建つ地域の象徴、メルカリスタジアム(県立カシマサッカースタジアム)もなく、「一面畑だった」と、同館勤務の市職員、内山淳子さん。

 開館当日の様子を記した初代館長の手記に、次の文章がある。「後から後から利用者の方がカウンターに並ぶ。夢中で仕事を続ける。昼食になる。交代で昼食をとるが、ゆっくり食べてはいられない。ただお腹(なか)にいれるだけという感じだ。食べるとすぐにカウンターに戻って仕事」。地域の人々が、図書館の開館を心待ちにしていたことが伝わる。

 40年間に変化したのは、周囲の風景だけではない。変化を受けて始まったサービスに、電子図書館がある。スタートは2018年。図書館所蔵の電子書籍を、インターネット経由で、自宅でも閲覧できるもの。対応図書は年々増えているという。

 館長の齋藤智美さんは節目を受けて、「歴史の一端をしっかりと担っていきたい」と決意。司書の佐藤智子さんは、「本を介して多くの方と交流し、たくさん学ばせてもらっている」と話した。

 

 

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