日立市幸町の商業施設「ヒタチエ」に、同市のふるさと大使を務めるイラストレーター、ミウラナオコさん作の壁画が完成した。壁画は幅15メートル、高さ2・37メートル。場所は、同施設4階の子育て支援施設「ハレニコ」の壁面。
ミウラさんは、同市出身。広告、本の表紙や挿絵などで幅広く活躍している。2019年に行われた茨城ゆめ国体のマスコット「いばラッキー」も手がけた。
壁画には擬人化された動植物など、108個のイラストが並ぶ。それぞれ色彩豊かで、柔らかなタッチ。風呂用のスポンジなどで描いた。
制作は9月下旬に始まり、1か月半かかった。ミウラさんは養生作業から一人で作業。平日はほぼ毎日足を運んだ。
壁画の制作は、同市更生保護女性会(中川雅子会長)が、発足70周年を記念して依頼した。
完成に併せて、同女性会が同市に壁画を寄贈する寄贈式が行われた。寄贈式には、ミウラさん、小川春樹同市長、同女性会会員など約30人が出席した。
ミウラさんは、「さまざまな色で、子どもたちの個性と多様性を表現した。メッセージには、愛情を与え合うという思いを詰めました」と話した。中川会長は、「優しい絵が、子どもたちの目に触れる場所に展示できて、とてもうれしい」と笑顔を見せた。
寄贈を受け、小川市長は、「壁画を見て、温かい気持ちになってもらえれば」と話した。