元大リーガー井川さん講演 第二中学校で 「焦らず、自分の道を」(茨城・常陸大宮市)
野球部のピッチャー2人に指導する井川さん(右)

 大洗町出身の元プロ野球選手、井川慶さん(45)の講演会がこのほど、常陸大宮市立第二中学校(関典由校長、生徒数172人)で開かれた。講演後は同校野球部の練習にも参加。夕方のグラウンドで、日が落ちるまで熱心に指導した。
 井川さんは、県立水戸商業高卒業後、阪神タイガースに入団。2003年、05年にはエースとしてチームをリーグ優勝に導いた。大リーグのニューヨーク・ヤンキース、オリックスなどを経て、現在は野球解説者、評論家をしている。
 講演会は、人生の目的意識を持つことなどを狙いとした「キャリア教育」の一環で開いた。水戸商時代の野球部の後輩で、同校主幹教諭の佐竹高幸さん(44)が、井川さんに依頼して実現した。
 井川さんが、生徒からの質問に答える形で進行。「プロは、自分でどれだけ練習を積めるかで差が出る」「現役時代は、利き腕の左手では荷物を持たなかった」などと、プロ時代の心構えを話した。「野球は仕事なので、緊張することはない」「食欲旺盛で、すしを1回に120貫ぐらいは食べた」など、豪快なエピソードも飛び出した。
 最後は、「自分の好きなことを早く見つけようと焦らないこと。じっくり見つけて、頑張って」と話した。
 野球部の練習時には、ジャージーに着替えた。野球部の投手2人の投球練習を見守り、「一球一球考えて、大事に投げること」などと語りかけた。
 3年生の花塚匠さん(15)は、「受験勉強の日々。井川さんの『焦らないで』の言葉に、ほっとした」と、笑顔だった。

 

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